「よりみち、とごし。」編集部インタビュー(1) 石川潤さん

「よりみち、とごし。」編集部のスタッフを紹介していく、「よりみち、とごし。」編集部インタビュー。第1回は「よりみち、とごし。」記事の執筆を多数手がけられ、「ソロ飯」の主演をつとめられる石川潤さん(愛称:潤さん)のインタビューをお届けします。

戸越銀座で育って

石川商店では、「かわら割道場東京支部」の道場師範もつとめられる潤さん。三人兄弟の真ん中として、戸越銀座ですくすくと育ってきました。

「三人兄弟ですが、みんな男の子にしては比較的静かでした。とはいえ、兄弟ゲンカなどはそれなりにしていましたね(笑)。みんなで通っていたのは京陽小学校。帰宅すると、京陽公園で友達と遊んでいたのを思い出します。

商店街には、同級生の親御さんが経営するお店も。子供の頃はなんとなく照れくさくてね……あえて商店街から距離を置いていた時期もありました。それでも、やっぱり商店街を通る度にどこかほっとした気持ちになっていましたね」

 

「かわら割道場東京支部」での出会い

「よりみち、とごし。」誕生にあたっては、石川商店が運営する「かわら割道場東京支部」を抜きには語れません。「みんなの暮らしを支えていきたい、応援していきたい」という願いをもって、「みんなの屋根の相談所」をスローガンに掲げる石川商店。「よりみち、とごし。」も、「かわら割道場東京支部」も、日々の暮らしの中で皆様にお喜びいただけるような取組みを目指して、立ち上げたものでした。

その「かわら割道場東京支部」で道場師範をつとめられる潤さん。近年は、TVやラジオなどマスメディアで取り上げられることも多くなりました。

「最初は顔出しはしたくなかったんですよ(苦笑)。でも、立場上出ざるを得ない。出始めたら、まあ、しょうがないか……と考え直しました。

そのうち、YouTubeやTikTokなどの動画ブームが来て、瓦割りがより注目されるようになりました。また、結婚式の余興などで撮影にいらしてくださる方も多くいらっしゃるようになりましたね。そういうお祝いの撮影って、雰囲気もとても楽しいんですよ。こちらも盛り上げなきゃ!って思ったりね。やっぱり、人生の大事なイベントのお手伝いを出来るってことは、とても嬉しいし、楽しいですよ」

たくさんの方々との時間の中で、忘れられない出会いがあったと潤さんは振り返ります。

「飛行機に乗ってきてくれた、小学生の子がいたんです。親戚の方が保護者として、同伴してくださいました。

その子が瓦割りの模様を動画で撮影してほしいって言ったんですが、親戚の方が持ってらしたのがガラケーなので、動画を撮れなかったんです。それで私の方で動画を撮影して、のちほどYouTubeの限定公開で共有するという形をとりました。その時、テロップを加えたり、編集も少し加えました。

そしたら、その子がものすごく喜んでくれて。その動画をきっかけに、YouTuberになったんですよ。次の年にも来てくれて、自分で動画の編集をして公開してくれました。

ひとりの人生の転機に立ち会えたということは、なんとも言えず嬉しいものですね」

潤さんは、優しい笑顔を浮かべました。

 

そして「よりみち、とごし。」へ

 

「『よりみち、とごし。』の活動が始まったのは、2019年のことでした。瓦割りに来てくれるお客様に、戸越銀座での時間も楽しんでもらおうという気運が、石川商店の中で持ち上がったんです。

そこで、商店街のご縁のあるお店にご協力をいただいて〈戸越銀座ツアー〉をしたところ、皆さんとても喜んでくださいました。手応えを感じて、みんな『もっとやっていきたい』という気持ちがふくらんでいきましたね。

そして、商店街の重鎮である亀井さんにお伺いを立てたところ、背中を押してくださったんですよ。そこから『よりみち、とごし。』の活動が始まりました。商店街の仕組みの中で、自由にやらせてもらっています」

この〈戸越銀座ツアー〉の模様は記事になっています。

『よりみち、とごし』発足は、戸越銀座商店街ツアー企画からうまれた

 

「コロナがなければ、こうしたツアーの機会を増やしていけたんですがね……。けれど、この状況の中でも出来ることを少しずつ積み重ねています。動画の撮影も増えましたね。私も出演しています」

潤さんが主演をつとめられる「NO密!ソロ飯」もご好評をいただいています。人気番組「孤○のグルメ」へのオマージュともいえる「ソロ飯」、潤さんの自然な演技も見どころのひとつです!

 

これからに向けて

 

「戸越銀座商店街を好きな人って、いろんな人がいると思うんです。住む人やお店の方はもちろん、純粋に戸越銀座を好きになって何度も訪れるって人も多いと思います。そういう、ファンの方の裾野を広げていきたいですね。

あと、これは外の方には意外と知られていないんですが、戸越銀座商店街って三つの商店街の連合で成り立っているんです。1.3kmと端から端まで遠いから、いつどこで、誰がどんなことをしているかってことがすぐ分かるような仕組みづくりもしていけたらいいな……とは思いますね。

小さい頃は照れくささもあって、商店街とは距離を置いていたと言いましたが、そんな中でも戸越八幡神社でのお祭りには参加していました。お祭りも町会と密接な関係を持っていますよね。そんな中、戸越銀座周辺には若い世代の方々も新しく暮らし始めている。そういう方々との橋渡しも出来たらいいな、って思います」

「『よりみち、とごし。』では、街がやっていることをわかりやすく伝えていくお手伝いをしていきたいですね。体験取材が増えているのも、すごくいいことだなって思っています。まず体験してみて、その様子を伝えていくと、楽しいじゃないですか。そして、やってみないと、どんな形で波紋が広がっていくかわからない。そういう形で、いろんな方々の活動を広めるお手伝いをしていきたいですね。

また、企画もしてみたいです。街をディープに知り尽くした人と、戸越銀座をよく知らないけれど楽しそうなので来たというライトな人のあいだで、橋渡しになれるような企画をできるといいですね。盛り上げつつ、参加される方のサポートが出来るようにお手伝いをできるといいなと思います。

あと、全店舗を紹介していこうという企画もあるんですよね……。これも動かし始めていきたいです。

まだまだコロナ下で動けないけれど、一日も早く戻る日を願って、皆が笑顔になれるような楽しい企画をやっていきたいですね」

潤さん、ありがとうございました!

これからも、心のこもった記事を楽しみにしています。

潤さんに会いたい方は、ぜひ瓦割りチャレンジしてみてくださいね!

 

次回の「よりみち、とごし。」編集部インタビューでは、「よりみち、とごし。」アンバサダーの久保田光良さんのお話をうかがいます。

どうぞお楽しみに!!